先日、入社4年目のOさんが初めてドイツへの展示会仕入れに参加しました。
帰国後、キラキラした目のまま「めちゃくちゃよかったです」と話してくれたので、せっかくならと詳しく聞いてみることに。
ドイツの手芸店視察で感じたこと、気づいたこと、正直なところを語ってもらいました!

まず、初めてのヨーロッパの印象について

お店の話に入る前に、街の雰囲気について少し。

日本だとポップで個性的な服装の人が多い印象ですが、ヨーロッパの人たちはもっとシックでシンプル。「服は何着しか持っていない」と言われているのが本当にそうだなと思えるくらい、毎日同じようなスタイルなのにめちゃくちゃ似合っている。
スカーフ一枚のさりげない使い方が絵になりすぎて、街歩きながらずっと「かっこいいな〜」って見ていました。

「自分たちの国の伝統を大切にする文化」みたいなものが、手芸店にもしっかり出ていて、それがまた面白かったです。

Shop 01|まるでお花屋さんのようなディスプレイ!毛糸専門店「KOLNWOLLE」

ケルン市内にある毛糸専門店。

店頭がとにかく印象的でした。
日本のお店だったら商品は全部中にしまっておくと思うのですが、ここは店の外にも糸がたくさん飾ってある。
まるでお花屋さんの店先みたいに、色鮮やかなディスプレイで通りを歩いてたら絶対立ち止まってしまいます!

中に入ると、ひとつひとつの糸に編み見本がセットで置いてありました。これがすごくよくて。
グラデーションの糸とか、ファンシーヤーンみたいな変わり糸って、糸だけ見てもどんな風に編み上がるか想像しにくい印象があるのですが、それをちゃんと「こうなりますよ」って見せてくれている。「作ってみたい」がすぐ湧いてくる仕組みでした!

ボタンコーナーも面白かったです。色別に小さな引き出しがあって、同じ色系統のボタンがぎゅっと詰まっている。
気に入った糸を手に持ったまま、そのままボタンを合わせに行ける。
「この糸に合う色のボタン、どれだろう」って悩む手間がゼロです。さりげないけど、めちゃくちゃ親切な設計だなと思いました。

取り扱いはヨーロッパブランド中心で、ここでしか出会えないような糸もたくさん。
毛糸好きな人は絶対テンション上がる場所です。

Shop 02|広い!でも迷わない!ドイツ最大級の大型店「SelfMade」

今回行ったなかで一番大きかったお店。日本でいうとユザワヤさんの大型店みたいなイメージです。

「広すぎてどこに何があるかわからない……」ってなりがちなところ、ここは売り場の作り方がうまくて、何を探しても迷わない売場作りになっていました。
毛糸・ソーイング・ファスナー・型紙・トルソ・クラフト用品と、カテゴリーごとにしっかりゾーニングされていて、「あ、あそこだ」って自然と足が向く感じ!
ファスナー一本とっても色・サイズ・形状が豊富で、「妥協しなくていい」安心感がありました。

でも一番「これすごい!」ってなったのが、生地売り場にあった小道具でした。

透明なケースに、ワンピースの型紙シルエットが入っているんです。
それを気になる生地の前に当てると、「あ、この布でワンピース作ったらこんな感じになるんだ」ってイメージがぱっとわかる。
生地選びって「これ可愛い!でも仕立てたらどうなるんだろう……」ってなりがちじゃないですか。
その不安をこの小道具が一発で解消してくれるんです。

ワンピースだけじゃなくてブラウスとか、ニット系ならマフラーやポーチのシルエットでも応用できそうで、「これ真似したい」って思いました。

あと、店内にフリーのミシンスペースがあったのも面白かった。
「自由に使っていいよ」的なスペースで、買った生地をその場で縫ってみることができる。
日本だとワークショップのときだけ、みたいなイメージだったので新鮮でした。

Shop 03|カラフルで楽しくてポップ!ワクワクが止まらないクラフト店「idee.」

とにかくお店全体が可愛くて楽しかったです!
ビーズ、アクセサリーパーツ、文房具、毛糸、ソーイング用品、ボタン、ウェディング用品、画材……なんでもあるカラフルなクラフト店です。

ここで特に好きだったのが「色を集めたディスプレイ」。
リボンやビーズ・パーツが同系色でまとめられていて、見ているだけで「これ全部ほしい!」ってなる。
ただ色を揃えて並べているわけじゃなくて、ちゃんと「一緒に使うと可愛い」が伝わるように組み合わせてある。
これが本当に上手で、つい長居してしまいました。

どのカテゴリーにも必ず初心者向けのキットがあるのも好感度高かったです。しかも完成品のサンプルが必ずそばに置いてある。
「こんなもの作れるんだ」「私にもできるかも」って思わせてくれる流れが、お店全体を通じてずっと続いている感じ。
子どもが喜びそうなポップなパネルやイラストも多くて、親子で楽しめる雰囲気もありました。

日本でウェディング手芸用品がここまで大きく展開されているお店って、あまり見たことがないなと思って。
そういう「ここにしかない」を持っているのも強みだなと感じました。

Shop 04|他にはない糸が見つかる!毛糸好きのためのセレクトショップ「GarnStore」

外観からして「かわいい!!」ってなるお店でした。レトロポップな雰囲気の外観で、入る前からわくわくです。

中に入ると、定番ブランドの糸はほとんどなくて、オーナーが独自にセレクトした個性派の糸ばかり。
混じり系の糸とか、編んでいくうちに独特の模様が出てくるファンシーヤーンとか、「どこいっても同じのしかない……」ってなっている人にとっては宝の山みたいな場所です。

来ているお客さんも個性的な服装の方が多くて、「人と違うものを作りたい」「自分らしい糸が欲しい」という気持ちで来ているのが伝わってきました。

そして!日本の糸がめちゃくちゃ多く置いてあったんです。
日本のブランドの糸が大量に積まれていて、それがちゃんとセレクト品のひとつとして並んでいる。
日本にいると「まあどこでも買えるよね」という感覚の糸が、ヨーロッパでは「これが欲しくてわざわざ来る」糸になっている。
なんか誇らしいような、不思議な感覚でした。

価格帯は他のお店より高めだけど、「ここにしかないもの」を求めてちゃんと常連さんがいる。
そういうセレクトショップとしての立ち位置がはっきりしていて、ぶれていないのがかっこいいなと思いました。

Shop 05|「まるで高級ホテル!」インテリア生地の大型専門店「Stofferia」

旗がはためいていて、近づく前から「あ、ここだ」ってわかるお店。
扉を開けた瞬間、シャンデリアが出迎えてくれて、まるで高級ホテルのロビーのような店頭でした。

インテリアショールームみたいな雰囲気のなかに、天井まで届くロール生地がずらーっと並んでいる。
この組み合わせが不思議とはまっていて、圧倒されながらも「もっと見たい」ってなる空間でした。

扱っているのはインテリア向けの生地が中心で、カーテン素材のジャガード生地など重厚感のある布がたくさん。
しかも生地だけを並べるのではなく、実際にカーテンとして仕立てた状態で吊り下げて見せているコーナーがあって、
「この生地を選んだらこうなる」がその場でわかるようになっていました。これは親切!

販売はすべてロール原反のみで、ハギレは一切なし。
本格的にやっている人向けの雰囲気も漂っていて、かっこよかったです。

ここでも色別にまとめたボタンの見せ方がありました。
今回の旅を通じて複数のお店でこのスタイルを見かけたので、ヨーロッパではこれが主流なのかもしれません。
生地と一緒に手に取って合わせられる、実用的かつ見た目にも可愛い見せ方だなと改めて思いました。

番外編|フェルトのイメージが変わった!フェルト専門店「Filz-Gnoss」

ちょっと時間ができたので立ち寄ったフェルト専門店。

フェルトって、正直「幼稚園の工作」のイメージだったんです。
でもここにあったのはスリッパ、コースター、ポーチ、椅子のクッション……
どれも「インテリアショップで売ってそう」なクオリティのアイテムたち。
3mm厚の少し肉厚なフェルトを使っているから形がしっかり出て、素材の柔らかさと色の可愛さが合わさって、なんとも言えない温かみのある質感になっていました!

しかも色が選べて、自分だけの組み合わせが作れる半オーダー的な展開も。
コースター4枚を好きな色で選んで揃えられる、とか。「自分でアレンジできる楽しさ」がちゃんとある。

パキッとした鮮やかな色でも、フェルトが持つ柔らかい素材感のおかげで、置いたときに部屋のなかでうまくなじむんですよね。
激しすぎず、でもちゃんとアクセントになる。椅子のクッションも「グレーだけじゃなくてカラフルな方も可愛いな」と思えたのが自分でも意外でした。

日本でこういうフェルト専門店があったらな~と感じると同時に「工夫次第で、こんなに可愛くなるんだよ」って、もっと提案して広めていきたいと思いました!

ドイツの手芸店を回ってみて、感じたこと

一番大きかったのは「お客さんの創作意欲を刺激する」各店舗の工夫に触れることができた事でした。

日本のお店のイメージは、どちらかというと「商品を見やすく並べる」ことを重視している印象があります。
でも今回行ったドイツのお店は、「この商品を使ったらこんなものが作れる」という物語を一緒に見せることに、すごく力を入れていました。
型紙シルエットで完成形を想像させたり、できあがりサンプルをそばに置いたり、内装ごと「こんな空間が作れます」と提案したり。

「ここに来るだけでワクワクする」「見ているうちに何か作りたくなる」——
そういうお店の作り方って、商品のよさだけじゃなくて、どんな体験をさせてあげられるかを考えることなんだなと。

あとヨーロッパの人たちの「自分はこれが好き」「これが私たちのお店です」っていうぶれない感じ、かっこいいな〜と純粋に思いました。
大きなお店も個人のセレクトショップも、どこもちゃんと「自分たちらしさ」を持っていた印象です。
商品の見せ方だけじゃなくて、何を扱うか、どんなお客さんに来てほしいか、というところまで一貫した芯を感じました。

日本に帰ってきてから、「私たちのお店はどんな体験を提供したいんだっけ」と、あらためて考えるきっかけをもらった旅でした。
ものを売るだけじゃなくて、作ることのワクワクを一緒に届けたい。
そのためのヒントをいっぱいもらってきたので、少しずつ形にしていきたいと思います!

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