今回、四国・山陽エリアの手芸店様、合わせて11店舗を訪問してまいりました。日々店頭でお客様と向き合っていらっしゃる店舗様だからこそ知っている「今、実際に売れているもの」「お客様が求めているもの」を、たくさん教えていただくことができました。
数字やトレンド情報だけでは見えてこない、現場のリアルな声。今回のコラムでは、その訪問で得た気づきを、毛糸コーナーから生地コーナー、さらには新しいワークショップ提案まで、できるだけ具体的にご紹介していきたいと思います。「うちの店でも取り入れられそう」「これはお客様に喜ばれそう」と思っていただけるヒントが、ひとつでも見つかれば幸いです。

目次
1. 糸・毛糸コーナー ― やはり強いのは「夏糸」、店ごとの個性が明暗を分ける
今回まわらせていただいた11店舗の中で、まず共通して見えてきたのが「引き続き好調な系統をしっかり持っているお店は、今も強い」という事実です。逆に言えば、そこがぼやけてしまっているお店は、少し苦戦している印象もありました。
このシーズンでいちばん分かりやすいキーワードはやはり「夏糸」です。横田さん(ダルマ)の糸をはじめ、さらさとした肌触りの糸など、夏らしい涼感のある糸を展開しているお店は、しっかりと動きが出ていました。定番中の定番ではありますが、ハマナカさんのエコアンダリアのような糸が、やはり夏の主力として店頭の中心に据えられている店舗が多い印象です。
熱狂的なブームから比べると、夏糸全体としては少し落ち着いてきているとはいえ、それは「売れなくなった」というより「定着してきた」という表現の方が近いかもしれません。しっかりと自店の得意な系統を掴んでいるお店は、今も安定してリピートを生み出しています。糸コーナーにおいては、「流行を追う」だけでなく「自店の軸をどれだけ明確に打ち出せているか」が、これからますます問われていきそうです。


2. シール帳・デコクラフト ― 人気は続くが、勝負は「置き方」と「見せ方」

お子様向けのアイテムとして根強い人気を誇るのが「シール帳」です。今回訪問した店舗の中でも、シール帳をしっかり展開しているお店は、あわせてシール自体もきちんと品揃えしており、「シール帳×シール」のセット展開で相乗効果を生んでいました。
ただし、シール帳やシールそのものは、今や手芸店に限らずさまざまな業態のお店で目にするようになり、正直なところ競争は年々激しくなっています。だからこそ、ただ置くだけでなく「一緒に何を並べるか」「どうコーナーとして見せるか」が差別化のポイントになってきていると感じます。
そんな中、注目したいのが「デコクラフト」です。シール帳と近いジャンルではありますが、より新しい商材として位置づけられており、お客様にコーナーへ実際に触れていただきながら販売するスタイルが好評とのことでした。子供たちだけでなく、一緒に来店されるお母様方も巻き込んで楽しんでいただけるアイテムとして、着実にファンを増やしています。「定番のシール帳」+「新しさのあるデコクラフト」、この組み合わせが今後のコーナー展開の鍵になりそうです。

3. その場で作る楽しさを ― ボールペン手作りワークショップが夏休み商戦の主役に

今回の訪問でとりわけ印象的だったのが、「ワークショップ×その場販売」というスタイルの広がりです。あるお店では、お子様がビーズやパーツを自由に選び、その場でオリジナルのボールペンを作れるワークショップを実施。価格は1本1,000円〜1,200円ほどで、「これで作ります、好きなものを入れてください」という非常にシンプルな導線ながら、しっかりと販売に結びついているとのことでした。
まさにこれからの夏休みシーズン、お子様の自由研究や工作のニーズとも重なり、「作って終わり」ではなく「作った瞬間が楽しい」という体験価値がそのまま購買動機になっている好例です。単なる物販ではなく、体験を売るという発想が、今の店頭にはとても合っていると感じます。
さらに広がりを ― 「目印」アイテムとの組み合わせという新提案

そしてここからが、今回の訪問を踏まえての新しいご提案です。
現在、雨傘などに取り付ける「目印チャーム(アンブレラマーカー)」やキーホルダーの商品が人気を集めています。もともと弊社にも、傘用のキーホルダー・チャームとして展開している商品がございますが、実際の使われ方を見てみると、傘だけでなく、ペットボトルやバッグなど「自分の持ち物の目印」として、幅広い用途で活用されているようです。
「ボールペン作り」と「ミラーチャーム」だけではラインナップとしてもう少し広がりが欲しい、という声を受け、この「目印グッズ」と組み合わせることで、お子様から大人の方まで手に取りやすい、より幅の広いワークショップ展開ができるのではないかと考えています。
ピン付きのパーツにナスカン(留め具)を通すだけで簡単に仕上げられる仕様になっており、作業の手軽さもポイントです。見た目もキュートで、いわゆる「ガチャガチャ」感覚で気軽に手に取っていただけるビジュアルは、これまでボールペンには少し抵抗があった年齢層のお客様にも響きそうです。

「ボールペン派」も「チャーム派」も、どちらも取りこぼさない。そんな懐の深いラインナップをご提案できればと考えています。
4. 生地コーナー ― 厳しい市場の中でも「定番」が持つ強さ
生地全体としては、正直なところ決して簡単な市況ではありません。ただ、そうした中でも「無地のダブルガーゼ」のような定番アイテムは、しっかりと動きが継続しています。派手さはなくとも、長く愛される商品には理由がある。改めてそれを実感する訪問となりました。
ロングセラー「高島ちぢみ」― 夏に強い、その理由


その代表格が、発売から何年も経つロングセラー商品「高島ちぢみ」です。売れる時期は毎年ほぼ決まっており、4月頃から10月頃までがピークで、非常に季節性のはっきりした商品です。
なぜ夏場にこれほど支持されるのか。その秘密は生地の構造にあります。肌に触れる面積が少ない特殊な織り構造により、実際の気温以上に「涼しく感じる」という体感的なひんやり感が生まれるのです。この特性ゆえに、一度導入いただいた店舗様では、毎年夏になると必ずリピートで発注いただけるという、非常に息の長い商品となっています。無地ならではの汎用性の高さも、長く売れ続ける理由のひとつです。
麻(リネン)生地 ― ファンは根強いが、客層は選ぶ


一方で麻生地については、価格帯の影響もあり、どのお店でも満遍なく展開されているわけではありません。麻ならではの風合いを求めて来店されるお客様がいらっしゃる店舗様では手堅く動いていますが、そうでない場合はやや動きが絞られる傾向にあります。麻は「求める人が明確に決まっている」素材という側面が強く、幅広い層への展開というよりも、狙いを定めた展開が向いている生地と言えそうです。
スノーカットドビー オールシーズン対応という強み


そしてもうひとつ、今しっかりと支持を集めているのが「スノーカットドビー」のダブルガーゼです。
この生地の面白いところは、単なる季節商品ではなく「オールシーズン使ってもらえる」ことを意識して設計されている点です。色展開も、幅広い年齢層に受け入れられるよう、大人っぽく落ち着いたカラーを中心に構成。季節や好みを問わず提案しやすいため、店舗様にとっても非常に扱いやすく、実際にリピート発注も高い水準で続いているとのことでした。
「幅広く、時期を問わず売れる」「柄で好みが分かれにくい」という特性は、まさに店頭に長く置いていただける理想的な商品と言えるでしょう。
おわりに ― 現場の声を、次の一手へ
今回の11店舗訪問を通じて改めて感じたのは、「新しいものを取り入れること」と同じくらい、「一度置いていただいた商品を、いかに次の販売・次のリピートにつなげるか」が重要になってきているということです。かつてのように、置けば自然に売れていく時代ではないからこそ、店舗様と一緒に「売り方」まで考えていくことの価値が、これまで以上に大きくなっていると感じています。
シール帳やデコクラフト、ボールペンのワークショップ、そして目印グッズとの組み合わせ提案。さらには無地ダブルガーゼや高島ちぢみ、スノーカットドビーといった生地の定番アイテム。今回ご紹介した内容は、いずれも「今、現場で実際に動いている」情報ばかりです。
「うちの店舗でも、この商品を取り扱ってみたい」「ワークショップの詳しい実施方法を知りたい」「サンプルを見てみたい」など、少しでもご興味をお持ちいただけましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。担当営業より、各店舗様の状況に合わせた具体的なご提案をさせていただきます。
これからも現場の声を大切に、店舗様の売上づくりに少しでもお役に立てる情報をお届けしてまいります。
営業についてのお問い合わせはこちらからお願い致します!
Chuko Onlineのページ: https://www.nippon-chuko.co.jp/shop
facebookのページ:https://www.facebook.com/nipponchuko





